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RUKAの雑記ノート(現在休止中)

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冤罪

電車私は電車に乗るのが苦手。これでも若い頃は電車通勤していたくちだが、ラッシュ時の窮屈さと息苦しさ、そしてあのなんとも言えない抑圧感が苦手だった。
その後、もう20年以上も電車通勤していないせいか、今ではさらに電車に乗るのが苦手になってしまった。しかも最近は痴漢冤罪の事件も多く、ひと事とは思えない。

先月の14日、電車内で痴漢をしたとして1審2審で有罪判決を受けた大学教授が、最高裁判決で無罪となったというニュースがあった。
被害者の女子高生の供述に信用性がないとして、教授の無罪が確定したのだが、痴漢事件から3年の歳月を費やしたこの教授の心労は如何ばかりだったろうか。ひどい話だ。

私は5歳の時、痴漢に間違われたことがある。といってもそんな大それたことではないが、母親と夕方、バスに乗っているときのこと。母は真ん中あたりの席に座り、私は前のほう、運転手の後ろあたりに立っていた。
私が手すりをつかんでその手をスルスルとスライドして遊んでいたら、ちょうどそこに女性が手すりにお尻をくっつけて立っていたため、私の手の甲と女性のお尻が触れていたらしいのだ。

なにせ幼い子だからなんの悪気もなくそのまま手を動かして遊んでいたのだが、その女性は突然振り向くと私をキッと睨みつけてこう言ったのだ。「あんたなに触ってんのよっ!」
私は見ず知らずのオバサン(お姉さんだったかもしれない)から突然怒られて、ビックリしてしまった。当時は怒られた理由など見当もつかなかったが、成長してから思い起こして「ああ〜なるほど」とわかった出来事だ。

こんな、痴漢などするはずのない幼い子(しかも母親もそばにいるのだから)に対しても、自分が痴漢されたと思い込むほど自意識過剰な女性は決して少なくはない。
そばにいて手が触れてしまったのが中年の男性だったら、決して言い逃れはできないし、もしカバンや傘が偶然に当たったのだとしても、女性が「痴漢された」と訴え始めたらもう男は逃げられない。世にも恐ろしい痴漢冤罪の発生だ。

男性が女性を指差して「この人痴漢です!」と言っても、おそらく周りの誰もが真剣には取り合わないだろう。女性が否定したらそこで終わってしまうこと。
ところが男性の否定は弁解と受け取られ、痴漢が事実であるとの前提で事が進められてしまう。

大学教授の件では、被害者の女性が嘘をついたとは思わない。だが、根拠のない思い込みや、あるいは早く終わりにして忘れたいという思いから、供述時に自分勝手さが露呈してしまったのかもしれない。

また昨日のニュースでは、1990年に4歳の女児を殺害したとして無期懲役が確定した元幼稚園バス運転手のDNA再鑑定の結果、DNA型が一致しなかったという報道がなされた。この事件も冤罪の可能性が限りなく高くなったわけだ。

痴漢とされた大学教授の場合も、殺人者とされた元幼稚園バス運転手の場合も、真の犯人は自分が捕まらずにホッとしている。そこを見逃して良いはずはない。
安易に冤罪を作り上げてしまう背景には、痴漢する者が自分のことしか考えないのと同じように、被害者も警察も自分たちのことしか考えていないという図式があるからではないだろうか?

ウソ発見器(ポリグラフ)といえば容疑者への取り調べでお馴染みの機械だが、公正を期すためには被害者や目撃者、はたまた捜査する警察関係者に使うことも時には必要なのかもしれない。
by rukachas | 2009-05-09 20:52 | ニュースの話