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RUKAの雑記ノート(現在休止中)

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PCトラブル、突然のブラックアウト

電源とコード今回はちょっと長文になるが、私のWindows機に起きた不具合の話。
ひと月半ほど前にグラフィックボード(以下グラボ)を新調し、ハードディスク(以下HDD)を増設した私のPC。甥っ子が春休みで遊びに来ていたときは3Dゲームマシンと化し、そのあいだなんの不具合もなく順調に稼動していた。
ところが先日、甥が帰っていった次の日、いつものようにウェブページを閲覧していると、まるで電源を落としたかのように突然モニタがブラックアウトした。(何も映らなくなった)

真っ先に思ったのはモニタの寿命。なにしろ10年間も使ってきた私の部屋の最古参CRT。発色も発光もとくに問題はなかったが、古いのでいつ壊れてもおかしくないとは思っていた。
画面が映らないのでシャットダウンできず、仕方なくPC本体裏のメインスイッチで強制的に電源を切り、もう一度起動した。するとモニタが正常に戻り、いつものようにWindows XPのデスクトップが現れた。
「直ったのかな?」と思ったが、少し経ったらまたも突然モニタが真っ暗に・・・。どうやら数分経つと映らなくなるようだ。
モニタの故障だと思い込んではいたが、念のためにとMacで使っている問題のないモニタを繋いでみた。PCを起動して数分後、なんと問題ないはずのこのモニタでもブラックアウトしてしまった。原因はモニタの故障ではなかった。

そこで思ったのは、ひと月半前に取り付けたグラボの故障。もし故障なら以前のグラボに付け替えなくてはならない。せっかく3Dゲームもサクサクできていたのにとちょっとガッカリ。
しかし、再起動すると映りしばらくすると消えるという症状に、グラボの故障ではなんとなく解せない気もしていた。

そんなときコントロールパネルの画面のプロパティをいじっていてあることに気が付いた。画面のプロパティの詳細設定でグラフィックドライバの設定項目が表示されるが、今まで日本語表記だったはずなのに何故か英語表記になっている。
ということはグラフィックドライバ関係がなんらかの原因で壊れたのかもしれない。ドライバがイカレただけならドライバを再インストールすれば直るはず。
メーカーのサイトから最新のグラフィックドライバ(もちろんこのグラボ用)をダウンロード・・・していたのだが、途中でモニタがまたしてもブラックアウト。しばらくして再起動したら最後までダウンロードされていない。仕方なくMacでダウンロードしてLANでPCに転送した。

PCをセーフモードで起ち上げて現在のドライバをアンインストールし、新しいドライバをインストール。この間にまたブラックアウトしないかとヒヤヒヤだった。
無事にインストール成功。再起動して10分くらいしても何も起きなかったので、「今度はなんともないな、直ったんだな、ヨカッタヨカッタ!」と喜んでいたら、またもプツンとブラックアウト。原因はグラフィックドライバではなかった。

ではやはりグラボ自体の故障なのか?でももし故障なら、再起動したらいったん正常に戻るのがどうも解せない。
そのとき気付いた。iTunesで音楽を鳴らしていたら、モニタの画面が暗くなると同時に音楽もピタリと鳴り止んだのだ。そしてキーボードをどう叩いても、PCのアクセスランプに変化がない。どうやらモニタがブラックアウトすると同時に、システムがハングアップ(フリーズ)しているようだ。
グラボの不具合がハングアップを引き起こしたとは考えにくく、システムがハングアップしたことで画面がブラックアウトしたと考えたほうがシックリいく。となると、何故ハングアップするかだ。

ということで次に思ったのは、Windows自体が壊れたか、あるいはウィルスの感染。
これはWindowsをクリーンインストールすれば済むことだが、後から入れたアプリもたんとあるし、再インストールだけはできれば避けたい。WindowsはMac OSのように別ディスクにコピーしてあとで戻せばOKというわけにはいかないし。
とりあえずウィルスチェックだけでもとオンラインスキャンをしてみたが、なにせスキャン中に画面が消えてアクセスも止まってしまうものだから、スキャンが全然完了しない。成す術なし・・・。ヽ(´・`)ノ

温度上昇によるCPUの熱暴走が原因とは考えられないだろうかと、一応BIOSでチェックしてみることにした。起動時にBIOSを表示させ、各項目をチェック。BIOSで見るCPUとHDDの温度は至って正常で、熱暴走とは考えにくい。
そのときなんと、BIOS画面中にもかかわらず、またしても突然のブラックアウト。Windowsが起ち上がっていない段階でもまったく同じ症状が出たので、これでWindowsの壊れやウィルスが原因でないことが分かった。

もしかしたらBIOSがなんらかの原因で壊れたのだろうか?それがPCの挙動に影響を与えているのだろうか?
マザーボードのサイトからこのボード用のBIOSをダウンロードして、慎重にBIOSの書き換えをおこなった。BIOSの書き換え中に固まったら最悪オシャカになってしまうので超真剣。
無事にBIOSの書き換えが終わり、再起動。ちゃんとWindowsが起ち上がり、しばらくは正常に使えていた。ウェブを見たり音楽を聴いたり、数十分経っても再発する気配がない。
「こりゃ直ったかも。ヨカッタヨカッタ!」と思っていたら、やはりまたしてもぬか喜び。同じように突然のブラックアウト&ハングアップ。原因はBIOSでもなかった。

モニタではない、グラボでもない(この時点では確証なし)、グラフィックドライバでもない、BIOS画面でもなったのでOSでもウィルスでもない、BIOSでもない、CPUの熱暴走でもない・・・となれば、あと考えられることはHDDの故障か、電源ユニットが不安定になってきたかだ。
だがHDDは故障の前兆のようなものがまったく無かったし、電源も容量が足りていないとは思えない。たしかに消費電力の高いグラボとHDDを取り付けたことで、多少は内部温度も増えたろうし電源ユニットの負担も増えたはずだが、許容範囲には収まっているはず。
第一このひと月半、何事もなく使えてきたのだから、どうして今になって?という気分だった。結局この日はなんだかんだで夜中までかかってしまい、とりあえずここまでして眠りについた。

翌日、もしかしたら内部に溜まったホコリが悪さしているのかもしれないと思い、内部を掃除してみることに。
電源ユニットを外し、各スロットのカードとメモリも外し、端子や接点を気休め程度に拭き、溜まったホコリを掃除機で吸引した。静電気に気をつけてブロワーで吹き飛ばしながら。
CPUのヒートシンクとファン、そして電源ユニットにはホコリがワタのように絡み付いていて、こういうので熱が上がるんだなぁと思いながら取り除いていると、オヤッ?と気になる箇所を見つけた。

電源コネクタの端子の一部がコゲている。いや正確にはコゲではなく茶色く変色しているのだが、コネクタの半透明の樹脂がこげ茶色になっており、長いあいだ熱にさらされていたことをうかがわせる。
コードをたどるとHDDに行き着いた。電源コードは複数のHDDに接続できるようになっているため、私はHDDを増設するときもう1台のHDDのコードから分岐して接続したのだが、よく見ると2つの送風ファンもこの同じコードから分岐されていた。
つまり電源ユニットから出ている4本の電源コネクタのうち、1本だけで2台のHDDと2台の送風ファンに電力供給していたというわけ。各パーツの消費電力は電源ユニットの許容範囲内ではあるが、このコネクタだけに電圧がかかり過ぎていたというわけ。

私は1台のHDDの電源コネクタを外し、普段あまり使うことのないフロッピードライブ側のコネクタを繋げた。変色した端子を磨き、電源ユニットを元に戻し、PCを元の場所にセッティング。
するとあれほど悩まされたブラックアウト&ハングアップが嘘のように解決した。以前と同じように快適に稼動している。どうやら不具合の原因はこれだったらしい。
通常は1本の電源コネクタに複数のHDDを接続しても良いはずだが、このPCの電源はさほど強固ではないため、電力供給の偏りが悪いほうに作用してしまったということだろう。

結局、話をまとめると原因はこう。ひと月半前に、以前のものより消費電力の多いグラボと、2台目のHDDを付けたことで全体の消費電力が上がった。増設で内部の温度が上昇したためファンの回転数も増え、結果的に元から付いていた2台のファンの消費電力もアップした。
それらは電源ユニットの許容範囲内ではあったが、1本のコネクタから2台のHDDと2台の送風ファンに繋いでいたため、コネクタの一箇所にいらん付加がかかってしまった。そのため安定した電力供給がおこなわれず、突然のハングアップにつながった、ということ。

では何故、増設してからひと月半ものあいだ何事もなく、先日いきなり起こったのか?
コネクタの一箇所にかかっていた負荷は、周りの樹脂を変色させるほどの熱を発生させていた。長い時間をかけて変化した端子は接触不良を起こし、熱によって電気抵抗も増え、HDDへの電力供給が不安定になっていた。
春休みまではなんとか持ちこたえていたが、春休み中の3Dゲームの連続稼動によってグラボとCPUの消費電力も増え、電源がさらに不安定に。おまけに増設したHDDには主にゲームや映画を入れていたので、それをよく起動していた春休み中は2台のHDDが同時稼動することも多くなり、コネクタへの付加がピークに達した・・・ということだった。

こういうトラブルはハード的なものかソフト的なものか、原因の特定が難しい。しかし原因が分かってみればなんてことはない、結局は私のずさんな増設が事の発端だった。私がもっと電源ユニットの能力や、各パーツへの電力配分に気を使っていれば、このひと月半、内部のコネクタに負担をかけることもなかったわけだ。
もしかしたら甥が3Dゲームを楽しんでいる春休み中は、最後の力をふりしぼって頑張りつづけ、そして甥が帰っていったあと力尽きたのかもしれないと思うと、申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
今日はPCの本体を、ねぎらいの意味でキレイに拭いてあげた。
by rukachas | 2008-04-09 21:50 | Mac&Winの話