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RUKAの雑記ノート(現在休止中)

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連れ去り事件に思うこと

女児今月10日午後1時35分ごろ、大阪府堺市の路上で下校中の小学校低学年の女児が20〜30歳くらいの男に車で連れ去られるという事件があった。

女児の母親が、男の車に乗っている女児を見つけて救出しようとしたところ、男は車を急発進させて女児を乗せたまま逃走。女児は少し離れた場所で解放され自力で帰宅したが、男はまだ捕まっておらず、警察が未成年者誘拐事件として捜査している。
「男が女児を車に乗せ一時逃走」 産経ニュース iza

男は下校中の女児に「写真を撮らせてくれ」と声をかけて撮影し、そのあと女児を追いかけて車内に連れ込んだらしい。
こういうバカがいるから、子供たちだけで登下校ができなくなったり、通りすがりの挨拶がなくなってしまったり、知り合い以外を極端に警戒するような世の中になってしまうわけだ。

どうしてこのような人間が出現するのか?
ひとつ思うのは、こういう人間は子供を勝手にキャラクター化してしまうのではないだろうか?

通常の人間ならば子供を見れば、その子の親や兄弟など、その子を支える周りの人のことも頭に浮かぶはず。
しかしこのような事件を起こす者は、子供をひとつのキャラクターとしてしか捉えないために、「手に入れる」「好きにする」という勝手な考えに及ぶのではないだろうか?
ちょうど、アニメオタクが萌えキャラクターに対し「○○は俺の嫁」と言っているのと同じように、その子を脳内で自分のモノにしてしまう、ということ。

アニメの場合は架空のキャラなので問題はないが、実在の子がそう思われてはたまらない。
数年前にも、家出した小6の女の子を1週間自宅にかくまって逮捕された者がいたが、子供を見たときにその子の家族や人間関係が頭に浮かばない人は、結構多いのかもしれない。

子供を脳内で理想のキャラクター化してしまうような人間は、簡単に言えば人間関係のつながりを理解する能力に欠けているのかもしれないが、もうひとつ、子供に対する理解度(知識)が足らないとも言える。
いくら子供が好きでも、子供に対する感情は萌えだけではダメで、良い面だけでなく悪い面も含めて興味を持たなくてはダメ。自分の好みに当てはめたキャラクター化は、子供の私物化という弊害を生む。

子供との接点が少ない者ほど、子供への理解度も少ない。だから人間は若いときから子供のことを色々と知る必要がある。
それは親による子供への虐待事件も然り。子供への虐待も、子供に対する理解度の少なさがひとつの要因としてある。
虐待する親とイタズラ目的で連れ去ろうとする男を同じ要因だとまとめるのは、一見無理があるように思えるかもしれないが、じつは根底にあるものは同じであるというところに、両方の問題の根深さがある。

とにかく、親による虐待事件にせよ変質者によるイタズラや誘拐事件にせよ、若い頃から子供を十分に知ればそんなことを起こす人間にはならない。
私が若い人たちに子供全般に興味を持って会話をしてほしいと願うのは、そんな理由があるからだ。
by rukachas | 2009-07-13 20:20 | ニュースの話