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RUKAの雑記ノート(現在休止中)

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通らぬ要求を通そうとする人

イライラさん今月27日に行われたボクシングWBCフライ級王座統一戦は、チャンピオンの亀田興毅が挑戦者ボンサクレックに判定で負け、初防衛に失敗した。
最終ラウンドの終了時点で多くの人がボンサクレックの勝ちを確信し、3人のうち1人亀田寄りだったジャッジに疑惑の目を向ける人もいたほどの、実力差がハッキリ出た試合だったように思う。
ところが試合が終わるとすぐ、セコンドライセンス無期限停止中であるはずの亀田選手の父親が試合結果にクレームをつけた。関係者を呼び出し、採点がおかしいと恫喝した。

親は自分の子が可愛いもの。どんなに不細工な子でも可愛く見え、どんなに不器用な子でも出来たことを褒めるもの。
しかしこの父親の怒りは我が子への愛情によるものではないことは明白だ。自分の頭にある青写真どおりの結果にならないこと、あるいは自分たちに不都合が生じることに対しての反発でしかない。

この父親がやるべきは負けた息子への慰めと、次の試合に向けての励ましだったはず。それが日本ボクシングコミッションに牙を向いてまでの猛抗議、そしてなんとWBCへ再戦要望書を提出する意向まであるという。

正々堂々とやれば、勝つこともあれば負けることもある。負ければ悔しいが、同時に相手の勝ちを褒め称えることもできる。正々堂々とやるということは、自分と相手を対等に見るということ。(レベルの差を否定するということではない)
ところが他人を対等に見ることができない者は、自分の要求を通そうとする高慢な気持ちと、その要求を受け付けない者への怒りが、そうでない人に比べて高まりやすい。

私の知っている人に、同じような性格の人がいる。
いつもはそうでもないのだが、たまに電話をかけてきて、こっちが簡単には受け入れられない要求をしてきたりする。
それは無理だよと丁寧に断れば、そのときは一旦引き下がるものの、自分の予定が狂ったことに対する怒りは治まらない。まるでこっちが断ったことで迷惑が生じたかのように被害者意識を持ってしまう。

予定を的確にこなすために先々まで計画を立てるのは良いことだが、その計画の中に他人の行動を勝手に含めてしまう人には困ったものだ。
いや、親しい仲なら多少含めても良いだろう。だが相手にもイエスかノーかを選択する権利はあるのだから、希望と反する言葉が返ってくることは当然想定していなければならない。人間を意のままに操れる神様ではないのだから。

まぁ俗にいう「自分を中心に地球が回っていると思い込んでいる」という人だが、他人の感情を視野に入れない計画を立てる人ほど、その計画は分岐点さえないずさんなものであり、無計画であることとなんら変わりはない。
by rukachas | 2010-03-29 21:43