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スキャン・スキャン・スキャン

スキャン・スキャン・スキャン_c0039181_15482116.jpgこれはミノルタが1995年に発売した、35mmフィルム専用のフィルムスキャナ「QuickScan 35」
今となってはもう化石のような製品だが、長年の酷使にもかかわらず今でも完璧に動作するところは当時のMade in Japanならではの堅牢さといったところか。

ところが数年前に古いPower Macが壊れてからは、これを使う術がなくなってしまった。
なんたってこのスキャナ、インターフェイスがSCSI(スカジー)でしかもアンフェノールのハーフピッチというレガシー中のレガシー。今のどのPCとも直接繋げることはできない。

方法としては、SCSI機器をPCのUSB端子に繋ぐことができる SCSI - USB 変換コネクタ(ケーブル)を買うという手があるが、値段は驚きの2万円越え。
世代間の差を埋めるにはこのくらいの出費は仕方ないのかもしれないが、買った人のレビューでは「認識しなかった」「エラーが頻発した」という意見もあるので、この値段ではうかつに手が出せない。(ドライブには対応していてもスキャナやプリンタには非対応ということが多いらしい)

しかもフィルムスキャンなんてそう頻繁にやることでもないし、大量のフィルムをデジタル化する必要性に迫られているわけでもないので、数万円の出費はイタい。

ということで現在このフィルムスキャナは、私の部屋の物入れの奥で眠ったままとなっている。


スキャン・スキャン・スキャン_c0039181_15491615.jpgところで、最近プリンタが壊れたのを機にキヤノンのインクジェット複合機「PIXUS MG7130」を買った。
フィルムは無理だが反射原稿を読み取るフラットベッドスキャナとして使えるので、ブログ掲載用にとL版の写真を何枚かスキャンしてみた。

画質はCCDを使った専用のスキャナには及ばないが、解像度もそこそこ高く色合いも悪くはない(若干青味がかる傾向はある)。等倍にコピーしたりブログに載せる程度なら十分な性能だ。
写真の傾きを自動で補正してくれたり、複数の写真を並べてスキャンすると1枚ごとの画像データに切り分けてくれるところも便利。
付属の「My Image Garden」というソフトが少し使いにくいのと、自動切り分けで切り落とされるフチの量が若干多いような気もするが、まぁ概ね満足。

しかし・・・
写真プリントというものは、元のネガやポジの画質をそのまま受け継いでいるものではない。とくに安価なプリントだと、白が飛んでいたり黒が潰れていたりと階調が犠牲になっていることが多い。
しかも光や空気による経年劣化が早い。

私もその昔、確認用は10円プリントの店(通常1枚30円くらいするプリントを10円でやってくれる店)に頼んでいたせいもあり、階調があまり良くないプリントが多いことに加えて、今では経年劣化ですっかり色あせてしまっている。
空気を遮断するアルバムで保存していたにもかかわらず、20年足らずでこれだ。安物買いの色失いといったところか。(フジやコダックの純正店でプリントした写真はさすがに現在も色あせしていない)

元のプリントの質が悪ければ悪いなりにしかスキャンされない。あとから画像ソフトで補正するにしても限界がある。失われた階調は元には戻らない。
古い写真プリントはそのまま見る分には問題ないが、スキャンしてPCで拡大してみると結構アラが目立つものだ。

やはりフィルムがあるならフィルムからスキャンしたい。
だが最初にも言ったとおり、私のフィルムスキャナQuickScan 35は古過ぎて現在隠居中。

そこでものは試しと、安価なフィルムスキャナを使ってみることにした。

スキャン・スキャン・スキャン_c0039181_15503038.jpg買ったのはケンコーの「KFS-500」という35mmフィルム専用スキャナ。
型落ち品のせいかAmazonで約5千円という安さで、その割には評判が良かった機種だ。
この値段なら画質が悪くても諦めがつくし、プリントのないフィルムの画像確認用として使っても良いので無駄になることはなさそう。

だがこの製品、スキャナとは銘打っていてもフィルム面を走査して読み取るものではない。
簡単に言えば内蔵されたカメラでフィルム面を撮影するというもの。性能的にも値段的にもQuickScan 35と肩を並べられるものではなく、あくまでもとりあえず的な代替品。

だが写真フィルムを手軽に画像ファイルにできるという点ではこの安さは魅力だし、むしろ世間ではこのタイプのほうが需要があるのではないだろうか。

さっそくフィルムをスキャンしてみたが、画質に関しては私の予想は大きく外れた。思っていたよりも画質が良かったからだ。
多少質感の甘さと色のにじみがあるが(暗部で目立つ)、ブログに載せる程度なら十分に使える。

本体の作りの頼りなさやフィルムのセットしにくさ、クロップ枠の狭さなど安いなりの部分は多々あるが、画質は5千円ほどで買えるスキャナとはとても思えない。


以下はそれぞれの機種でスキャンした画像。(QuickScan 35だけは数年前にスキャンした画像を使用)
ただしスキャン後に画像編集ソフトで色補正とサイズ変更をしているので、各機種の性能の目安にはならない。しかも複合機のほうは経年劣化したプリントからのスキャンなので、一応こんな画像ができあがったという報告として貼ってみた。

↓【ミノルタ QuickScan 35】(発売年:1995年)
スキャン・スキャン・スキャン_c0039181_6203975.jpg
20年も前の製品だが、性能の高さは今でも十分通用しそう。
値段が違うので当たり前といえば当たり前だが。(当時の価格は158,000円)

↓【ケンコー KFS-500】(発売年:2012年)
スキャン・スキャン・スキャン_c0039181_13133899.jpg
画質は甘いし色にじみもあるが、5千円ほどのスキャナでこの画質なら悪くはない。

↓【キヤノン PIXUS MG7130】(発売年:2013年)
スキャン・スキャン・スキャン_c0039181_15513920.jpg
これは写真プリントをスキャンした画像。画質が悪いのは元のプリントの劣化によるもの。
本体のスキャン性能はけっこう良いと思う。


このようにそれぞれスキャンしてわかったことは、階調も色合いもキレイに仕上がっているプリントなら良いが、劣化したプリントをスキャンするくらいならたとえ安価なフィルムスキャナを使ってでもフィルムからスキャンしたほうが良い、ということ。(フィルムにも経年劣化はあるが、印画紙よりは緩やかだろう)

もちろん安価なフィルムスキャナといっても様々で、中にはフィルムを撮影したとはとても思えないような画質の悪い製品もあるかもしれない。
安価なスキャナは用途と評価をよく吟味して選んだほうが良さそう。

私は今後フィルムスキャンにはKFS-500を使っていくので、スカ爺のQuickScan 35にはもうしばらく隠居していてもらおうと思う。


by rukachas | 2014-05-15 17:09 | 電気製品の話