昨年11月にMac miniを買って3年振りにMacユーザーに戻った私だが、その後3ヶ月経ってもほぼデフォルトのまま使っており、以前のようなカスタマイズ欲があまり起きない。
これは何故だろう?・・・と考えてみた。
それはたぶん、今のMacがずいぶんと洗練されてしまったからだと思う。
数世代前のMacならシェアウェアのアプリケーションがないと出来なかったことが今や標準機能だったり、システム環境設定の変更範囲も以前より痒いところに手が届くようになっていたり。
デザインや機能をあれこれ弄りたいカスタマイズ趣味な人ならともかく、普通に作業するだけの人ならそのままでじゅうぶん便利なのが今のMacであり、今のOS X。
とくに作業スペースを増やしたり、散らかったウィンドウを見渡せるMission Control、必要な情報をワンクリックで表示できる通知センター、自動バックアップのTime Machineなどが標準装備されているOSがフリーで提供されているというのは、一昔前なら考えられなかったことだ。
私はツールバーやドックを使いやすいように設定し、隠れた機能をターミナルで有効にし、ウィンドウの大きさと位置を固定するためにWindow Magnetというアプリを入れたが、それ以外はほぼデフォルト。
デスクトップの見た目はほとんど変えていない。
その昔、Macはデスクトップのカスタマイズ(画面デザインの変更)が面白さのひとつでもあった。
私もMacOS 9まではKaleidoscopeで外観を変え、OSXからはShape Shifterでメニューバーをメタリックなものに変え、Konfabulatorで便利なウィジェットを並べ、DragThingでアプリの起動を管理し、フォルダやアプリケーションのアイコンを好みのものに変えていた。
古いディスクに当時のデスクトップのスクリーンショット画像が残っていたので、それを並べてみよう。
【2001年】
これは旧MacOS(8.6だったかな?)を使っていた頃。
Kaleidoscopeで外観をOSXもどきにしていた。
【2002年】
これもMac OS 8.6で、至高の音楽家ヒラサワ仕様。
ゴミ箱も後光が差している。
【2003年】
OS Xの使い始めの頃。
壁紙とアイコンのサイトをよく巡回していた。
フランス人画家のウィリアム・ブグロー仕様。
プレビューのアイコンはこの頃のデザインのほうが良かったなぁ。
【2004年】
Shape Shifterでメニューバーやウィンドウをメタリック調に変え、アイコンをニモに変えていた。
スターウォーズEP1のアナキン仕様。
一時保管フォルダはR2-D2。
【2005年】
甥っ子の写真を使った自作壁紙。
このへんから自分にとっての使いやすさがほぼ固定されてきたって感じ。
2006年以降はこのような自作壁紙に変更したくらいで、見た目に大きな変化はなし。
上の天使壁紙を6種まとめてZIPにして置いてあるので、欲しい方はどうぞ。
さて、私の現在のデスクトップ画面はどんなかというと、ここに載せるまでもない、Googleの画像検索で見つかるOS Xの標準画面とほとんど同じ。
壁紙は最初から付いている風景写真だし、フォルダやアプリのアイコンもまったく変更していないし、ウィジェットなど置きもしない。じつに代わり映えのしない、どこにでもあるデスクトップ。
もちろん変えようと思えば変えられるわけだが「このままでもイイや!」という気になってしまうのだ。
決して満足しているわけではないのに、このままでイイやと。
10.10 Yosemiteからフラットなデザインになって、私の気持ちもフラットになってしまったのだろうか?
このMac miniは私にとって8台目のMacだが、初めての「名前を付けていないMac」になった。