以前このブログで「日本人は英語が下手だと言われているが...」という話をしたことがありますが、よくよく考えてみれば、英語を話せない日本人よりも日本語を話せない外国人のほうがずっと多いわけです。
日本人が話す英語の発音を奇妙だと感じている外国人は多いようですが、逆もまた然りで、外国人が日本語を喋ったときの発音も我々日本人からすればかなりの違和感があります。
私は最近YouTubeでアニメ「NARUTO」の英語吹き替え版と、それを見ている人のリアクション動画を鑑賞しています。
NARUTOは少年編の頃からずっとテレビ放送を見ていたので、それが英語ではどのように吹き替えられ、また海外の人たちにどのように伝わっているのかに興味があったからです。
(アニメNARUTOの放送はすでに終了し、現在はその息子が活躍する「BORUTO -NARUTO NEXT GENERATIONS-」が放送されています)
英語吹き替え版は日本のオリジナルと似た声の声優を当てているようですね。
主人公のナルトの声がちょっと幼いということと、ガアラがおっさんぽい声なのがちょっと気になったくらいで、サスケ、サクラ、ヒナタの声はむしろよく似ているなと感心したくらい。
しかし名前の発音が間延びしてしまっているのは気になりました。
例えば、柱間(はしらま)は「ハシラーマ」、綱手(つなで)は「ツナーデ」、カカシは「カカーシ」、シカマルに至っては「シッカマール」と発音していて、見ていて思わず「ペットの名前かよ!」と突っ込んでしまったほど。
火影(ほかげ)という言葉も、アメリカの声優たちは「ホカーゲ」と発音しています。
英語圏の人は名詞のどこかを長音にしないと喋れないのでしょうか?
たとえ外国語に翻訳したとしても、キャラクターの名前は変えないでほしいですね。
さらに、忍者モノだけあって日本語版では「◯◯の術!」というセリフがやたら多く出てきますが、この「術」は英語版でも訳すことなくそのまま「Jutsu」となっています。
しかし「じゅうつう」と発音しているのでどうも締まりがありません。
キャラクターが「◯◯の術!」と言うときはたいていビシッとポーズを決めて言うものです。
「影分身の術!」「口寄せの術!」と、印を結んだ手を前に出したり勢いよく地面を叩いたり、その素早い動作と「◯◯の術!」という掛け声のタイミングが合うからこそ格好良さがあるわけです。
ところが英語吹き替え版では「じゅうつう〜」と発音していて、正直ズッコケました。
私は英語訛りの日本語をカッコ悪いと感じてしまうほうなんですが、日本の若いミュージシャンの中には日本語を英語訛りで歌う人が少なくないですね。
「お」を「うぉ」と発音したり、「タチツテト」が「ツァツィツゥツェツォ」になるなど、まるで口に締まりがないというか、よだれを垂らしながら歌っているかのよう。
やはり日本語は一音一音をハッキリと伝える、日本語ならではの発音だからこそ映えるものですね。