
iPad Airを買ってから2週間が過ぎたが、つくづく思ったのは「コレ買ってホント良かったなぁ~」ということ。
正確には私にとって良かったというよりも、オフクロに買ってあげて良かったという意味だが、75歳のお年寄りに「これがあると毎日楽しいねぇ」と言わせる電化製品なんてそうあるもんじゃあない。
少しずつアプリが増え、iBooksで読む本も購入した。
各アプリやiOSの設定はオフクロの意見を聞きながら少しずつ修整していく必要があるだろうが、とりあえず基本的な操作はできているようだ。
オフクロはiPhoneのような小さな画面では文字入力できなかったし、ウェブページを見ることもできなかったが、それができるようになったことの利点が何よりも大きい。
iPadの画面サイズはiPhoneの約6倍(面積比)だが、得られる情報量は10倍にも100倍にも感じられそうだ。
先月末、購入を思い立ったとき、当然の如くiPad miniという選択肢もあった。
ネットではむしろiPad miniを推す声が多いようだし、じつは私の妹も普段iPad miniを愛用している。
iPad Airよりもさらに140グラムも軽いiPad miniは持ち歩くには最適だし、片手で文庫本のように持っていてもさほど苦にはならないだろう。
しかし私は70過ぎのお年寄りにはminiでは画面が小さいと感じた。
今までお下がりのiPhoneを使わせておいて画面が小さいもなにもないが、ウェブページを見たり本を読んだりするにはせめて10インチ近い大きさが必要だ。
iPad miniのサイズがちょうど良い!という人も、きっとシニアになった頃には大きな画面を選んでいるに違いない。
殊「見る」に関しては、お年寄りにとって小や中は大を兼ねはしないのだ。
ただしそれは画面サイズの話。重さに関してはより軽いに越したことはない。
そう考えると、オフクロにとっての現時点での最適機種はやはりiPad Airということになる。
また、iPhoneを使っている私にとっては他社のタブレットは初めから選択肢になかった。
結果、我が家ではiPad Airを購入して非常に満足しているといった状態。(^ω^)
指を垂直に立ててアイコンをタップしている姿はまだまだ様になっているとは言い難いが、「自分で考える、悩む → 指先を動かす、操作する → 情報を得る、知る」
このプロセスにはボケ防止の効果もあるのではないかという期待も込め、親父いわく「ばあちゃんのオモチャ」としてこのiPad Airを活用していこうと思う。
ところで余談だが、私の親父はテレビの旅番組が好きだ。
よく見る番組の中で、出演しているタレントがiPad等のタブレットを持ちながら旅をするシーンがよく出てきた。
タレントがタブレットを開き、地図アプリで確認しながら目的地を目指す。おそらくそのタブレットやナビゲーションアプリの宣伝も兼ねているのだろう。
パソコンを毛嫌いしネットもしたことがない化石のような親父が、何故か数年前からタブレットに関しては好意的な発言をしてきた。
好きな旅番組の中でタレントがいとも簡単に操作しているのを見て、興味が湧いてきたのだろう。
「オレはパソコンはやらないけど、ああいうのなら使うんだ!ああいうのがあると便利なんだ!」とやたら言うようになった。タブレットが出てくるたびに言っていた。
だが親父の性格からすると、うちではタブレットは買わないだろうと踏んでいたからこその発言だと思う。
ところが今はそれが目の前にあり、オフクロが楽しんで使っている。
私もオフクロも親父に「簡単だから使ってみなよ」と勧めるのだが、親父は触ることさえ恐れ、終始ただ見ているだけ。
あれほど「あれば使ってみたい!」と言っていたのに、いざ使える立場になったら触りもしない親父。人からものを教えられることを極端に嫌う親父。
そしてそのiPadに勝手に「ばあちゃんのオモチャ」という呼び名を付け、こんなオモチャには興味ないといった素振りを見せている。
だが、iPadを使って楽しんでいるオフクロを見ているときの親父の表情は、まるでオモチャで遊んでいる幼児を見ているときの親のように柔らかだ。
これもひとつの「楽しさの共有」なのかもしれない。